日商簿記1級の出題区分別重要性など【商業簿記・会計学】

学習

当サイトでは日商簿記1級に関する記事に対するニーズが高いにも関わらず、長い間更新が滞っていたことにほのちょっとだけお詫びをしつつ。

今回は日商簿記1級の出題区分に沿って、各論点の重要性や、どういう点に気をつけて学習を進めていけばいいかということについて、計算論点を中心にコメントしていきたいと思います。

今回の対象はもちろん2019年度適用の出題区分。pdfが日商のホームページに上がってるから、記事と合わせて見ると効率が良いかも。当然、ご自身が使用中のテキストと照らし合わせてもgoodです。

重要度なども付していくので、復習の際の参考にでもしてみてほしい。

会計の勉強という意味ならどの論点も大事なんだけど、受験生としての最終命題は試験に合格することなので、点数を取ることだけにフォーカスしてコメントしていく。

第一 簿記の基本原理

1級での追加事項なし。2級までの知識があればOK。

日商簿記試験において受験生によく見られがちなのは、前の級の試験に合格したからといって、その級の復習をおろそかにする傾向。新しい論点の学習がスムーズに進まない人に限って、3,2級の論点が雑になっていることが多い。思い当たる節がある人は、変なプライドを捨てて丁寧に復習に取り組もう。

第二 諸取引の処理

現預金から税金まで、大雑把な名前でいろんな取引がぶち込まれている区分。もうちょっとマシな名前を考えてほしいものだね。

1級での追加項目はたくさんあるように見えるが、本当に大事なところは絞られてくるので、重要性の高い論点から優先的に学習を進めていこう。 というわけで、追加されるすべての事項について言及することはせず、重要な部分に絞ってコメントを付していく。

7.引当金

ア.貸倒引当金(実績法)重要度A

債権の区分と、財務内容評価法、キャッシュ・フロー見積法が加わる。そんなに難しい論点ではないが、債権の区分ができないと計算問題でミスを食らうことになるので注意したい。キャッシュフロー・見積法は1級で多様する割引計算の基礎とも言えるものなので、マスター必須。

エ.退職給付引当金 重要度S

退職給付債務の計算は、簿記1級における最重要論点のうちの1つと言ってもいい。特に会計士試験を目指している受験生は、本格的に会計士の学習が始まる前にこの論点を完璧にしておけるとかなり心強い。

15.固定資産の減損 重要度S

小項目はなく、「固定資産の減損」と大きく括られているのだが、1級においての重要性は退職給付債務の計算や、後述の資産除去債務の計算に並ぶ超頻出論点といえる。

退職給付債務の計算や資産除去債務の計算に比べると、計算ルールはそれほど複雑ではなく、むしろシンプルな計算であるがゆえにミスが許されないというようなイメージを持ってほしい。

18.リース取引

イ.ファイナンス・リース取引の貸手側の処理 重要度A

会計士試験ではよく問われる論点。令和元年試験においても出題された。

会計処理の方法が3つあることと、それぞれどのような意図でその会計処理になっているのかについて注目したい。

ウ.セール・アンド・リースバック取引など 重要度A

自社が保有する物件を売却して、リース契約で使用を継続するという取引。所有権移転か移転外かで微妙に異なってくる点に注意。いつ何時でも減価償却費が同額になるとは限らないのだぞ。

リースの論点において共通して述べておきたいことがある。大事なのは基本的なファイナンス・リース取引がしっかり処理できること。場合によってはファイナンスとオペレーティングの判定も。

基本的なリースの会計処理がまだおぼつかないという人は、最優先でそっちを仕上げること。

20.資産除去債務 重要度S

資産除去債務も最重要論点のうちの1つ。理解してから計算が完璧になるまで、退職給付と並んで結構な時間を要することになる場合も十分考えられる。慌てなくて大丈夫。

大事なのは資産除去債務の計上にあたる「除去」がどの資産にかかるどのタイミングなのか。はじめのうちはできていても、しばらく時間を空けると意外と忘れているなんてこともあるので定期的にメンテナンスしよう。

第三 決算

…括りが雑すぎないか(2回目)

決算整理は最終的に整理仕訳を書かずにダイレクトにB/SやP/Lの金額を修正しに行けるようになるのがベスト。だけど、慣れないうちからやるもんじゃないので、はじめのうちは仕訳も大事にしていこう。

14.キャッシュ・フロー計算書 重要度S

受験生の苦手ポイント。食わず嫌いしてるだけの人も多いんじゃないかと思うが、腰を据えて一度ゆっくり勉強してみると、意外と抵抗はなくなるはず。

特に間接法はF/Sの数値そのまま引っ張ってこれることも多いので、本試験で出題された場合は部分点を狙いにいける。営業CF以外の欄は直接・間接問わず共通。まあ大事なのは営業CFの区分であることは肝に銘じておこう。

第六 連結会計

正直、「連結は全部大事!」になってしまう。しかし、それでは受験生に優しくないので、反対に連結の中での重要性が低い論点を取り上げよう。

連結精算表、四半期連結、中間連結、このあたりは切っていい。出るなら連結P/L、連結B/Sを作らせたいはず。四半期のことが聞きたいなら個別四半期で出題すればいいし。

連結除外→持分法は見てもいいが、連結除外→その他有価証券とかその辺まで手を伸ばすのは連結がめっちゃ得意で時間も余ってる人だけ。資本連結やる暇あるならまずは追加取得と一部売却を完璧にすること。持分法についても同じ。

連結については出題区分表を見る限り、2級に入ってる論点の重要性が高いので、まずはそこを完璧にしよう。未達取引とかも後回しでいいぞ。

おわりに

ちょっと駆け足になってしまったが、まああまり詳述しすぎると冗長になってしまうのでシンプルに。

また機会があれば、各論点についての下書き用紙の作り方や、実際に総合問題を解いてみて、なども記事にしていこうかと考えています。何か気になることがあれば気軽にコメント、お問い合わせなどお待ちしています。

合格に少しでも助力できれば幸いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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