3級と1級の記事は書いてあるのに、2級の記事をずっと書いていなかったので、2級の記事も書いてほしいとTwitterのフォロワーからさんざん言われていました。
おまたせしました。企業が望む取得資格ランキング、栄えある1位の日商簿記2級の学習プランについての記事でございます。
「日商簿記ってなに?」という方は、是非3級の記事をご覧になってください。
http://abstrabo.com/nissho-boki3-122
さしあたり、日商さんのホームページより、日商簿記2級についての説明を引用します。
企業の財務担当者として必要な高校(商業高校)程度の商業簿記、工業簿記の知識が身につき、株式会社の経営管理に役立つ。
財務諸表を読むことができ、自社や取引先の経営内容を数字から把握できる。
さて、それでは具体的に資格試験制度の説明に参ります。
試験制度
科目
商業簿記
工業簿記(初歩的な原価計算を含む)
3級は商業簿記のみの出題であったのに対し、2級では新たに工業簿記という科目が増えます。
厳密には工業簿記という科目と原価計算という科目が区別されているのでカッコ書きがなされていますが、
細かい話ですので、受験する上ではあまり気にしなくても問題ありません。
商業簿記に関しては、3級の論点に上乗せされる形での出題ですので、しっかりと3級の知識が備わってないとなかなか厳しい部分もあります。
それに対して工業簿記は、2級にて初めて出てくる科目ですので、基本的な内容ばかりで、初学者も非常に取り組みやすい科目となっています。ですので、工業簿記は2級の得点源としたい部分です。
試験時間
120分
合格基準
70%以上の得点
受験日程
毎年6月、11月、2月の指定日
受験料
4,630円(税込)
その他
設問数は基本的に5問です。(商簿3題・工簿2題)
出題区分等は受験年度によって当該年度の会計法令基準等の関係上、少々異なる場合があります。詳しくは商工会議所ホームページにて公開されています。
使用教材
3級の記事で書いた通りですが、私は簿記の勉強にあたって、3級、2級、1級すべての級を通して、ネットスクール社の「とおるシリーズ」を使用しました。
ネットスクールの「とおるシリーズ」は、現在新シリーズへと移り変わっています。当然のことですが、試験の出題範囲の改訂や時代の流れによって、教材はリニューアルされていくものです。
「ネットスクールの日商簿記2級用テキスト・問題集を使う」という点に変わりはありませんので、是非参考にしてください。
日商簿記2級に合格するための学校
以下に、私が使用していた「とおるシリーズ」の良かった点を記しますので、
ネットスクールの教材購入をお考えの際は参考にしてみてください。
・テキストが色付けされていて見やすい。
たいていの簿記のテキストというのは、色付けなどされておらず、白黒で印刷されているものばかりです。それに対して「とおるシリーズ」は、テキストの要所が色付けされており、視覚にも訴えながらインプットすることができます。
・パターン学習で定着しやすい
「とおるシリーズ」は独学用のテキストなので、テキストの内容が非常にわかりやすいということはもちろんのこと、「問題の解法パターン」として、よく出題されるタイプの問題を繰り返し解き込む仕組みが用意されています。
これによって短い間で効率良く得点を伸ばすことができます!
・学習のフォローが手堅い
ネットスクールという社名だけあって、インターネットにて学習フォローが付いてきます。
掲示板での質問や、問題集の答案用紙を無料でダウンロードすることができます!
というわけで、ネットスクールの教材は非常に独学に向いています。
「独りで勉強するのが難しい」という方でも、WEBで同じ勉強仲間に出会うことができます。
私が実際に踏んだ勉強ステップ
タイトルにある5か月というのは「6月に3級を受けて、そのまま2級の勉強に移行し、11月の合格を目指す」ということを想定しています。実際は自分のスケジュールの組み方次第でもっと短期間で合格可能です。断言します。
6月~10月中旬はインプット・同時並行でアウトプット
勉強はまず新しい知識を取り入れる「インプット」から始まります。商業簿記のみでなく、工業簿記も追加されたことで、必要な勉強時間は当然増えます。ですので、インプットに要する時間もそれだけ増えるということです。
目安としては1週間に10時間くらいインプットの時間を取ります。「とおるテキスト」を読んで、実際に自分で例題を解いてみましょう。
しかし、インプットだけでは問題が解けるようになりません。ですので、同時並行で、インプットした論点の問題演習を行います。
目安としては、インプットの後にとおるシリーズの問題集に掲載されている基本問題が完璧に解答できるくらいの達成度を目指しましょう。
10月下旬~本試験直前までは過去問解き込み
過去問を解き込むことにはたくさんの意味があります。
まずは本試験の問題構成を知ること。
これによって自分がどういう順番で問題に取り組んでいくかを決めることができます。
たとえば、「工業簿記が得点源になるので、先に大問4・5の工業簿記を解いて、残りの時間で商業簿記をゆっくり解いていく」などの、本試験中の計画を立てることが出来たりもします。
本物の試験だということ
私たちが受験し、合格点を取らなければならないのは、日本商工会議所が作成した本試験問題です。他のどんなに優良な独学用テキストや問題集にも、本試験は予想することしかできません。ならば、私たちはかつて出題された本物の問題を知っておく必要があります。
合格率から難度を推定すること
「着手した過去問が難しすぎる・・・だめだ・・・合格できない・・・」
合格率が例年より低かった年の問題というのは、それだけ難しかったということです。日商簿記は得点率70%で合格ということにはなりますが、過去問がただ解けなかっただけで自信を失ってはいけません。
そこで感じた難しさというのも、過去問から得られる収穫のひとつだということです。
ですので、直前期は最期まで諦めずに過去問を解き込み、不安な論点があれば必ずテキストに戻りましょう。
絶対に合格できます!
私は大学1年の11月に受験したので上記のようなスケジュールになりましたが、日商簿記2級の試験は年に3回あります。私の場合は2級の勉強は8月末の時点で一旦終了(全然身についていませんでしたが・・・)そのあとは1級の勉強をしていました。
というのも、公認会計士の受験に向けての学習スケジュールでしたので、単純に日商2級のみを受験する方とは少々異なった学習プランだったのです。ですので、単純に日商2級のみの合格を目指すという方は、もっとゆっくりと学習を進めていきましょう。焦りは禁物です。
何かわからないことなどありましたら、いつでもご連絡お待ちしています。
少しでも日商簿記という資格に興味を持っていただけていたとしたら幸いです。
受験を決心してくださった方がいらっしゃいましたら、全力で応援・サポートをさせていただきます。勉強に関するご相談なども対応させていただきますので、よろしくお願いします。
論点ごとの勉強法や、みなさんが苦手にしやすい場所などを個別にレクチャーしていく記事も書こうか迷っています。まあ書く場合は有料記事にするかメルマガでも打とうかなと思っているですが、まだ考え中。
コメント