回転寿司を食べに行った時にふと思い出すことがあります。「イカやタコは妙にワサビがよく効いている」ということ。タコを食べた時なんか特にツ~ンと来ますよね。長年疑問に思っていたのですが、実ははっきりと調べたことがなかったので、今回調べてみることにしました。
そもそもどうして寿司にワサビを入れるのか
寿司ネタによってワサビの辛さがどうして違うのかの前に、そもそもどうしてお寿司にワサビを入れるんでしょう?
魚の生臭さを消す
魚の生臭さを消すことが、どうやら「寿司にワサビ」の1番の理由のようです。食の専門家が、日本料理の”なぜ?”について答えてくれています。
ここでわさびの目的をはっきりさせときましょう。
わさびを使う一番の理由は、わさびのもつさわやかな風味と辛味の刺激によって、魚の生臭みを消すことで食べやすくすることにあります。
他にも薬味説や解毒・殺菌説などもありますね。そういった役目のためにも使われているのでしょう。
寿司ネタの脂肪分の違い
本題に入ります。どうやら、寿司ネタに含まれる脂肪分の違いによって、ワサビを口にした時の「辛い!」という感じ方の具合が変わってくるようです。
ナマモノは、得意じゃないから、お寿司はあまり食べないのですが……。
マグロなどの魚肉系のネタだと、含まれる脂肪分が辛味成分を包み込んで辛さを感じにくくなります。
イカやタコはマグロやタイなどの魚肉に比べ脂肪分が少ないので、オブラートに包まれることなく、辛味成分をストレートに感じてしまうから、より辛く感じるのだと思います。素朴な疑問集「疑問NO.926」
脂分の含まれる量の違いが影響していると思われます。
すしの中でも、とろなどの脂が多い物はあまりからみを強く感じることなく、白身魚や、タコ、イカなどはからみを強く感じると思います。巻物でも、鉄火巻きより、かっぱ巻きの方がからい気がします。
舌のからみを感じる部分が脂によりコーティングされたような状態になる、もしくは、わさびの辛味成分が脂でコーティングされた状態になるのではないでしょうか。素朴な疑問集「疑問NO.926」
なるほど。確かに脂身の多い寿司ネタはあまり辛さを感じないですよね。この前はタコを食べた時に強烈な辛さが鼻を通り抜けました。涙がちょちょぎれます。
参考にさせていただいたサイトにこの質問が再掲されており、再掲時の解答者の方が詳しく解説されていますので、そちらも引用させていただきます。
ワサビの辛味成分である「アリルイソチオシアネート」は大変揮発性が強く、これが鼻を刺激して、ツーンとするような刺激を起こしています。
ワサビの辛さは、味覚というより鼻への刺激であり、この揮発性の有無が唐辛子の辛さと異なるところです。
ところが、魚の脂肪分はこのアリルイソチオシアネートを包み、揮発を抑えてしまいます。これが、ネタにより、ワサビの辛さが異なる理由です。
そこで、寿司職人は、脂の多いトロなどではワサビは多めに、脂の少ない白身魚やイカなどではワサビを少なめに調整します。
また、醤油にワサビを溶かないのも、揮発性がなくなり、ワサビの特徴が活かせないからです。素朴な疑問集「疑問NO.1017」
プロの職人さんは寿司ネタによってワサビの量を調整するんですね~!初耳でした。回転寿司ではどうなんでしょう?いつもあまり意識しないので、ワサビの量がネタによって異なっているかどうかわかりませんね。
仮にどの寿司ネタでもワサビの量が同じだとしたら、そりゃ揮発性の高いイカやタコを食べた時の方がワサビがツ~ンと来るわけですよね。納得。
おわりに
長年の疑問が解消されました。みなさんの中にも同じような疑問を持たれていた方がいらっしゃるのではないでしょうか。「そんなの前から知ってたよ」なんて方も中にはいらっしゃるかも知れませんね。そういう方はもっと早く私に教えて欲しかったですね。
今度からお寿司を食べるときは、今回の記事を思い出して、ちょっと寿司ネタを意識しながら食べてみてはいかがでしょうか。
今回はこれで以上となります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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